モジュール品質保証ガイド
概要
このドキュメントでは、モジュールの品質を確保するための検証方法、ツールの使い方、品質メトリクスについて説明します。
📄 注記: このドキュメントは02-development-guideの補完資料です。まずメインガイドをご確認ください。
品質基準
必須要件
- 構造的品質
- YAMLフロントマターの完全性
- 適切なMarkdown構文
- 一貫したセクション構成
- 内容的品質
- 具体的で実行可能な指示
- 曖昧さのない表現
- 実用的な例の提供
- サイズ要件
- 簡潔版: 50-200行(推奨)、最大300行
- 詳細版: 200-600行(推奨)、最大800行
- トークン効率の考慮
検証ツールの使用方法
基本検証: validate-modules.sh
メタデータのみの検証
# 全モジュールの検証
./scripts/validate-modules.sh
# 特定カテゴリの検証
./scripts/validate-modules.sh --category tasks
サイズチェックを含む包括的検証
# サイズチェック付き検証
./scripts/validate-modules.sh --check-size
検証結果の読み方
成功例
🔍 モジュールメタデータ検証を開始します...
📏 サイズチェック: 有効
📂 言語: ja
📁 カテゴリ: tasks
✓ blog_writing.yaml
✓ code_generation.yaml
✓ data_analysis.yaml
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📊 検証結果サマリー
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総ファイル数: 15
✓ 正常: 15
⚠ 警告: 0
✗ エラー: 0
✅ すべてのモジュールが検証に合格しました!
警告例
📂 言語: ja
📁 カテゴリ: tasks
⚠ project_planning.yaml
[WARNING] project_planning.md: 250 lines, ~3750 tokens
- 行数(250)が推奨最大値(200)を超えています
⚠ [RATIO WARNING] blog_writing pair
- サイズ比率(5.2)が推奨最大値(4.0)を超えています
エラー例
📂 言語: ja
📁 カテゴリ: tasks
✗ thesis_writing.yaml
- 必須フィールド「description」が欠落しています
[ERROR] thesis_writing_detailed.md: 1050 lines, ~15750 tokens
- 行数(1050)が最大値(800)を超えています
品質メトリクス
サイズメトリクス
自動計測項目
- 総行数: 空行を含む全体の行数
- 非空行数: 空行を除いた実質的な行数
- 推定トークン数: 日本語約0.7、英語約1.3トークン/文字での概算
- サイズ比率: 詳細版/簡潔版の比率
基準値
簡潔版:
推奨行数: 50-200行
警告閾値: 250行
エラー閾値: 300行
推奨トークン: 1,000-4,000
最大トークン: 6,000
詳細版:
推奨行数: 200-600行
警告閾値: 800行
エラー閾値: 1,000行
推奨トークン: 4,000-16,000
最大トークン: 20,000
サイズ比率:
推奨: 2.5-4.0倍
最大: 5.0倍
最小: 1.5倍
内容品質メトリクス
チェック項目
- 変数プレースホルダー
- 形式の一貫性
- 適切な変数名の使用
- 必要な箇所での変数化
- 例の充実度
- 実用的な使用例の提供
- 入力と出力の明確な対応
- 複数パターンの例示
- 指示の明確性
- ステップバイステップの手順
- 曖昧さのない表現
- 実行可能な具体性
レビューチェックリスト
作成者セルフチェック
構造チェック
- YAMLフロントマターが完全
- 必須フィールドがすべて記入済み
- Markdown構文が正しい
- セクション構成が論理的
内容チェック
- 目的が明確に記載されている
- 手順が具体的で実行可能
- 適切な例が含まれている
- 変数プレースホルダーが適切
サイズチェック
- 推奨行数範囲内
- トークン数が適切
- 比率が基準内(詳細版がある場合)
レビュアーチェック
技術的正確性
- 技術情報が最新で正確
- ベストプラクティスに準拠
- セキュリティ要件が考慮されている
使いやすさ
- 初心者でも理解できる
- 必要な前提知識が明記されている
- トラブルシューティング情報がある
一貫性
- 他のモジュールと整合性がある
- 命名規則に従っている
- スタイルガイドに準拠
トラブルシューティング
よくあるエラーと解決法
1. YAMLパースエラー
# ❌ 誤り
description: これは"引用符"を含む説明です
# ✅ 正しい
description: "これは\"引用符\"を含む説明です"
2. ID命名規則違反
# ❌ 誤り(tasksカテゴリの場合)
id: "project_planning"
# ✅ 正しい
id: "task_project_planning"
3. サイズ超過
# 対策1: 冗長な説明を削除
詳細な理論的背景は詳細版に移動
# 対策2: リストを簡潔化
- 重要なポイント1
- 重要なポイント2
(詳細版で詳しく説明)
# 対策3: コード例を最小化
// コアロジックのみ表示
function main() {
// 詳細実装は外部リンク参照
}
パフォーマンス最適化
検証速度の向上
# 単一ファイルの検証
./scripts/validate-modules.sh path/to/specific/module.yaml
# 特定カテゴリのみ検証
find modular/ja/modules/tasks -name "*.yaml" | head -5 | xargs ./scripts/validate-modules.sh
大量モジュールの管理
# 並列処理での高速検証(将来実装予定)
./scripts/validate-modules.sh --parallel --workers 4
継続的品質改善
定期チェックの仕組み
週次レビュー
- 新規作成モジュールの品質確認
- サイズ基準の遵守状況チェック
- エラー・警告の傾向分析
月次改善
- 品質メトリクスの見直し
- ツールの機能追加・改善
- ガイドラインの更新
品質向上のための提案
- 自動化の拡充
- CI/CDでの自動検証
- プルリクエスト時の品質チェック
- 品質スコアの可視化
- ツールの改善
- より正確なトークン数計測
- 内容品質の自動評価
- インタラクティブな修正提案
- コミュニティの活用
- ピアレビューの促進
- 品質改善の共有
- ベストプラクティスの蓄積
関連資料
- 02-development-guide - モジュール開発の基本
- 06-advanced-topics - 高度な品質管理
- references/size-standards - 詳細なサイズ基準
最終更新日: 2025-01-26